公共の場における高校生のマナーの悪さなどが気になるのですね。相手が高校生ともなるとつい注意することをためらってしまうのが現実ではないでしょうか。注意する場面として様々なケースが考えられますが、ここでは、通学中のバスや列車の中、公園など、比較的人が多い中でのかかわり方について述べます。
一般的に高校生ともなると、自意識が強くなり、「○○したらだめじゃないか。」「○○しなさい。」など、強い口調の指導的・指示的な声かけに対しては、その内容がどうであれ、子どもたちは反発し、反抗的な態度を取ることが考えられます。
子どもに声かけをする際、「叱る」のではなく、優しさをもって「ひと声かけ、気付かせる」という姿勢の方がよい結果をもたらすことになります。
例えば、バスの中での会話がうるさい場合、「少し声が大きくない?」、「小さな声なら周りに迷惑かけないよ。」という声のかけ方をすると、「声が多き過ぎたんだ。」、「周りの人に迷惑かけたんだ。」などの子ども自身の気づきを促し、振り替えさせるきっかけになります。
子どもとかかわる時に注意していただきたいのは、周囲の状況にも配慮した対応をするということです。
講習の面前で注意されるのは誰しも恥ずかしいことです。そこで、当人だけに聞こえるような小さな声で「静かにして」という合図を送る、不快感を表す表情を伝える、注意のメモをそっと渡すなど、様々な対応の仕方が考えられます。
このように子どもの態度や様子を観察し、その状況に応じた対応をすることが大切です。
マナーだけでなく、道徳心や規範意識の醸成など、子どもの健全育成に向けては、親だけでなく、地域のかかわりが大切だと言われています。
大人として、周囲の子どもたちの言動や行動などに無関心でいることだけは避けたいものです。